インビザラインとは
近年、歯列矯正治療の治療方法の中でも、マウスピース型の矯正治療の「インビザライン」を受ける患者さんが多くいらっしゃいます。インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型の矯正治療システムで、世界１００カ国以上で提供されており、６４０万人以上の方がインビザラインの治療を受けています。またインビザラインに関する研究は現在もおこなわれており、難しい症例などにも対応が可能な矯正治療方法です。矯正治療には他にも治療方法がありますが、患者さんによっては矯正治療の中でも、インビザラインが最も適している方がいらっしゃいます。
インビザラインをお勧めする理由をご説明いたします。
インビザラインをお勧めする理由
装置が目立ちにくい
インビザラインは透明のマウスピース型の矯正装置ですので、ブラケット矯正治療の装置などと比べると目立ちにくく、周囲に矯正治療をおこなっていることが気付かれにくいです。そのため、営業職や接客業などの人前で話す機会が多い仕事についている方には、矯正装置を気にすること無くこれまで通りに仕事ができるため、装置が目立つことから矯正治療を躊躇っていた方には、お勧めの治療法です。
装置を取り外すことができる
インビザラインは固定型の装置ではなく、ご自身で簡単に取り外しができます。そのため、食事や歯磨きの際に取り外すことで、普段どおりの食事や歯磨きをおこなうことができます。また、ブラケット矯正などの固定式の矯正治療の場合、激しいスポーツや管楽器の演奏などに支障をきたすことがあり、場合によっては制限されることもありますが、インビザラインは取り外すことで制限なくスポーツや演奏をおこなうことができるのです。インビザラインは、食事を楽しみたい方や、歯磨きやお手入れに時間を取れない方、スポーツや管楽器の演奏をおこなう方にお勧めです。
通院回数が少ない
インビザラインでは、最初に「クリンチェック」と呼ばれるシミュレーションソフトを使用して、3Dで取り込んだ歯型のデータや治療計画を基にした治療シミュレーションをおこないます。クリンチェックによって治療計画が決定されると、それに合わせたすべての段階のアライナー（マウスピース）を作製するため、再度歯の動きに合わせて歯型を取る必要がありません。さらにアライナーはご自身で新しいものと交換することができるため、歯科医院へ通院する回数も少なくて済みます。そのため、通院の時間が頻繁に取れない方にはお勧めの治療法です。ただし、きちんと歯が動いているかを確認するために、２～３か月に一度の通院が必要になります。
金属アレルギーを起こさない
口腔内は唾液が循環しているため、金属に対するアレルギー反応が起きやすい場所です。そのため患者さんによっては、金属製のブラケット矯正の装置によって、金属アレルギーを起こす方もいらっしゃいます。しかし、インビザラインの素材は透明な樹脂で作られているため、金属アレルギーを引き起こすことはありません。インビザラインは、金属アレルギーの方も安心して受けられる治療法です。
妊娠中の方
妊娠中の方でも矯正治療をおこなうことは可能です。しかし、妊娠中はホルモンバランスが変化しやすいため、口腔内の健康状態が悪化してしまう場合もあります。そのため虫歯や歯周病になりやすく、固定式のブラケット矯正治療などは、普段よりも歯磨きがしづらくなることから虫歯や歯周病のリスクが高くなります。しかし、インビザラインはメタルフリーですし、取り外して歯磨きもおこなえるため、余計な負担やストレスがかからないことからも、妊娠中の方にはインビザラインがお勧めです。
ホワイトニングも併用できる
インビザラインは装置を取り外すことができるため、歯科医院でおこなうオフィスホワイトニングをすることが可能です。また、矯正治療で使用しているアライナーを使ってご自宅でホームホワイトニングをすることも可能です。矯正治療をおこないながら、ホワイトニングをおこないたい方にはお勧めです。
装着時間を守りましょう
インビザラインは、装置をご自身で自由に取り外すことができる治療法ですが、装着の時間を守らない場合は、きちんと歯が動いてくれません。インビザラインは最初の段階で治療計画を立てて、治療が終了するまでのすべてのアライナーを作製します。アライナーは一日22時間以上の装着が必要ですが、外している時間が長かったり、取り外しの癖がついてしまうと、計画通りに歯が動かないといったトラブルが起きてしまいます。最悪の場合、アライナーが歯に入らなくなってしまい治療が失敗してしまう場合もあります。そのため、装着時間を守ることがインビザライン治療にとても大切なのです。装着時間を守ることで、快適に正しい位置に歯を整えることができる治療法なのです。
